B様邸建築日記 地盤改良工事・基礎編

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打合せ期間約5か月。間取りが完成し、建築確認を申請すると建物の配置を現地で再現し、その4つ角をスクリューウエイト貫入試験を行い、建物を建てるに値する地耐力が有るかを調査します。

注文住宅を建てる時のリスクでもある、地盤改良工事。お客様にとっては多額の負担となります。地盤調査会社と改良工事を行う会社が同じであるため、何となくグレーな感じを受けると思います。利益を出すために、わざと工事をしているんじゃないの??と感じるのです。

改良工事になった場合は、地盤調査のデーターの説明を受ける事です。このデーターを改ざんする会社は無いはずです。

今回は、表層改良工事となりました。改良する深度まで掘削します。

改良剤を入れて、土と混ぜ合わせます。

かくはん

改良工事が終わると、基礎工事に進みます。防湿のビニールを敷いて、基礎の外周に捨コンを打設します。

配筋

鉄筋は、予め鉄筋屋さんの作業場で組み立てられて、現場に搬入されます。現場では組立作業のみとなります。

鉄筋の垂直部分の先端はダブルとなっています。おそらくお客様には全く分からないと思います。ダブルにしなくても配筋検査は合格します。お客さには分からない、見えなくなる部分もキチンとした仕事してます!!
鉄筋も高騰しています。建築費を安くする方法は、小さなことを積み重ねるしかありません。お客さには見えなくなる部分、分からない部分、検査の合格ライン以上作業はやっても意味が無いと考えてしまうのでしょうね

配筋ピッチ150

鉄筋が格子状になる部分は200×200を基本としています。今回は設計士の判断で一部150×150にしました。

配筋検査

配筋が終わると、検査員の方が現場に来て検査を行います。検査員の方 ”何も言う事はありません”との事でした。

基礎耐圧盤 コンクリート打設

本日は、基礎耐圧盤のコンクリート打設。現場には、生コン車とポンプ車が来ました。

生コン車のコンクリートをポンプ車に移します。

ポンプ車のアームを延ばし、基礎の場所までコンクリートを圧送します。

このポンプ車 何と3000万円です!!!

ホースを使い流し込みます。基礎屋さんはバイブレーターとトンボを使い表面を均します。

木製のトンボで厚さを均一にします。

金属のトンボで表面をキレイにします。

基礎の底盤(耐圧盤)の厚さは弊社標準で180㎜。長期優良住宅でも基準は150㎜。有名メーカーさんでも150㎜厚が多いと思います。

基礎屋さんは様々な会社の工事を行っています。基礎屋さんいわく、住宅メーカーよりも頑丈な構造です。との事でした。ちょっと、やりすぎな感じはしますけど・・・・・と言われました。

2回トンボで均し、キレイになりました。ほとんどの会社はこれで終わりです。弊社はこれで終わりではありません。基礎屋さんは現場に残り、もう少しコンクリートが硬化するまで現場で待機します。この時期ですと4時間ぐらいです。次の作業はある程度硬化したコンクリートの上に板を置いて、表面をもう一度コテで均します。現時点で表面はツルツルできれいですが、更にもうひと手間加えます。その理由は、見た目が更にキレイなるだけではありません。コンクリートは硬化する時に若干ですが収縮して表面にヘアクラックが入ってしまうのです。最後のひと手間はこのヘアクラック防止の為に行っています。出来上がりも美しいです!!基礎屋さん4時間も待機させてこんな事やっても誰も分からないのですが、それでもやってます!! お値段以上 ヒーロートレーディングです!!

基礎立ち上がりの枠

枠を設置して、ホールダウン金物と、アンカーボルトの設置を行いました。

ツーバイでホールダウンは必要か?との考えも有りますが、設計士さんの判断で配置しました。

立ち上がりコンクリート打設

土間シート

基礎の外周には、土間とシートを敷きます(写真黄色いシート)。目的は、基礎への泥跳ね防止と、大工さんの靴を汚さない為です。大工さんはこれから基礎の内部と外部で作業を行います。その時に靴が汚れていると内部が泥だらけになってしまうのです。見えなくなる場所もキレイにします。

枠外し

立ち上がりの枠を外して基礎完了です。

掃除

枠を外した後、内部を掃除。掃き掃除でも良いと思いますが、掃除機をかけます。完璧だ!!

土間コーキング

写真の白い線は、コーキングです。玄関土間に施工します。これやってる会社はメーカーさんぐらいかな??

コンクリートは、硬化収縮を起こします。収縮すると基礎と土間コンクリートの接線に隙間が発生し、雨水が染み込んでしまうのです。染み込んだ雨水は逃げ場が無いのでいつまでも基礎底部に留まってしまいます。いつかは蒸発するとは思いますが、良い事ではありません。よって弊社ではコーキングをしています。

以上、基礎工事完了です。年明けから大工さんが現場に入ります。

そうそう、この状態で雨が降ったらどうなるの??

基礎の床部分(耐圧盤)と垂直の立ち上がり部には何カ所か水抜き穴があり、雨は溜まらないようになっています。この水抜き穴は完成時には防水モルタルで塞いでしまいます。

これにて、地盤改良工事から始まった基礎工事編を終了致します。続は以下 建て方偏 をご覧ください。